超低速起稿

都内在住によるDJのサブカルチャー談話

サブカルDJ視点から転換DJ論争について考える

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※作文や思い出話など。

 

転換DJ論争

2018年10月
SNSにて某有名DJの呟きが色んなカルチャー人、有名人、そして一般市民を巻き込んだ論争にまで発展し反響を呼んだ。

簡単に説明すると、
バンド転換中、(DJタイム)にて音確認(うるさい)がうるさすぎてDJに支障をきたした。という事。

もちろん筆者も転換DJの経験はある。
DJ歴は7年程度であるがクラブで長いことやってきた(つもり)で、もちろん転換DJもしたことあります。という前提でのお話です。

これは一応、今後、双方に軋轢が生まれないようにログしておこうと思って書いてます。

で、この件は全然この事件とは関係ない
ナードマグネットのすださんが全部解決してくれたと思った。

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バンドがDJに駆け寄ってくれるとこ。
すごいわかるし筆者も体験したことある。

僕ら世代ってバンドとバンドの隙間にDJがいるイベントって結構当たり前に今まであったという認識でいる世代だったと思う。
筆者が高校生の時、SAというパンクバンドを見に行ったのですがその時に転換DJがいてヒルビリーバップス流しててウヒョーまじで高揚感あがりますね。やばいですねーというのを体験した。
でもその時はなんの曲か全然わからなくて、DJやり出した時に偶然みつけるんだよね、これ自分がDJやってなかったら絶対見つけることは出来なかった。
なのでその曲を聴くとその時のライブを思い出してたまにエモくなります。
えっと、つまり転換DJってスパイス(調味料)的なものだと思います。良い意味で魔法。

10年前におとぎ話、オシリペンペンズ、坂本移動動物園という謎の意味不明イベントを観に行った時にも転換DJがいた。それもテクノとかサイケトランスとかのDJだった。まじで謎だった。まじで謎だが、それもまたカッコよ過ぎなスパイスだった。そういうのは鮮明に覚えている。

 

 

クラブDJへの敬意と配慮

でも世の中には転換DJというカテゴリーじゃなくて、クラブDJでやってる人もいます。
例えば、バンドとDJをきちんとひとつひとつアーティストとして扱うピストルディスコやブトレグというイベントとかが成功例だったりする。
きちんとバンドにはリハで音出ししてもらったり、DJにも配慮するみたいな。もちろんこういうイベントは他にもたくさんあると思うけど。
なかなか中途半端なかんじだと本当にダメイベントになってしまう。

 

special talk:峯田和伸 × クボタタケシ ──銀杏BOYZ史上初のREMIXをめぐって | ele-king

銀杏BOYZ峯田は「バンド畑の自分が全然知らない「クラブ」という別次元のものにふらっとクボタさん出演のイベント、老舗オルガンバーなどへ遊びにいくのは失礼だから、きちんと仕事としてご一緒したかった。」という内容の対談記事がある。
もちろん壁はあれど敬意を払っているということがこのインタビュー記事での1番重要なこと。

なぜにここまで論争が解決しないのかというと、問題なのは敬意を払わない人がいるという事だと思う。

 

 


例えば筆者が転換DJで味わったこと。

1.共演したバンドの人が勝手にDJブースに来て機材をいじる。

2.共演したバンドがリハやってない問題


3.終いにはなんで人の曲かけんの?と言う


1
→については論外ではあるがDJ側の気持ちも汲み取る必要がある。客が暴れ過ぎてステージ上に上がり込んでギターのシールドケーブルをアンプから引っこ抜いて場がシラケるというのに匹敵するぐらい精神的にダメージを食らう。
DJ界隈に置いて音を止めるのはご法度。
地球音楽史において数々のアーティスト達が「Don't stop the music」とかいうタイトルで曲を書きまくってきたが未だにこんな事がおこる。高度経済成長してもAIが誕生しても尚だ。


2
→だいたいのパターンとして平日イベントだったりした場合はバンドマンも仕事終わりとかで来ることもある。そうするとリハも間に合いません。したがって予めこういう理由で遅れてくるのでDJタイム中にちょっと音出し入りますということはアナウンスされたりする。しない場合が、今回のような配慮が無い残念な結果を招いてしまったのだなーと推測される。


3
→なんで人の曲かけんの?はぶったまげるし、本当にこう言うこと言う人はいまだにいる。
人の曲をかけて金もらってるのはおかしいとか、
楽器弾けないしソングライティングできないからやってんだべという思考で物を言ってるのだと思いますが、でも、そういう人のためにテクノミュージックはあるって誰かが言っていた。しらんけど。もはやレイシストか何か?と問いたい。
グランドマスター・フラッシュ、アフリカ・バンバータと並ぶ、ヒップホップ黎明期の3大DJの一人クール・ハークが1973年にDJのブレイクビーツというものを発明してから45年も歴史は経っていてる。著作的なもので言うと大変グレーなモノだとは思うが、もう自分が生まれた時点でそういう社会構造になっていたのだからどうすることもできない。えっと、あなた達はyoutubeで曲を聴くぐらいのグレーは平気で犯すのに?←これってもはや罪か?マーケティングだろうと思う。
DJが曲を流す、誰かがそれを知って曲を買うライブに行くそれもマーケティングだろう。


しかし、転換DJでしか得られない物もある。

普段クラブに行かない層ほど、転換DJの時において「さっきかけた曲ってなんですか?クラブとか行ったことないけど楽しかった」などダイレクトに良い言葉をくれたりする。

転換DJにおいての意義って本当にそのイベントにおいてのスパイスだと思う。

筆者は昔、バンドのイベントにDJで誘われたことがあって、外国人のお客さんが多数いたので
There Is A Light That Never Goes Out /ザ・スミス (The Smiths)を流したことがあった。

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‎ザ・スミスの"There Is a Light That Never Goes Out"をApple Musicで

「今ここで
二階建てバスが突っ込んで来て
一緒に死んじゃったとしたら
それはそれで幸せだよ
だって最高の死に方だから」

というめちゃくちゃカッコいい歌詞で、当時のイギリスの若者に熱烈に支持された1980年代イギリスの最も重要なロックバンド。

それで、イギリス人のカップル達が
「Take me out tonight 〜」って曲に合わせて歌いながら腕を組み、ダンスし始めた。
筆者はこの事を一生忘れないと思った。
DJってこういう事だよな〜と思った。泣いた。

もしナードマグネットの転換DJやるならWeezer流すしandymoriだったらThe Libertines流したるよw
ぐらいに次のバンドへ気持ちよくパスさせるのも仕事のひとつ。

 

 

これからの課題

僕が転換DJをした場合

もうみんなが好きな曲をDJがかけてカップル達が踊って終電で帰って家でセックスしまくってくれればそれでいい。日常のストレスの緩和剤になってくれればそれでいい。
と思うだろう。

しかし、今回の事件。
お呼びしているDJは紛れもなくプロ。

あくまでメインアクトで登壇していたということ。
紛れもなく最高のDJ。紛れもなくレジェンド級のDJ。個人的に何度もDJを観てるし自分には決してマネできないし、スタイルを確立してきて大成している事も知っているからここまで言えます。
プロというのは仕事としてやっているってこと。
それを邪魔しては営業妨害になってしまうことを忘れてはいけない。